2011年1月27日木曜日

世界銀行提唱の研究報告「遺伝子組み換え作物は役立たず」

多様な生態系をはぐくむ里山・田畑は、われわれが未来に残すべき宝だと思う。
農作物は、有機物や微生物が豊かな土壌でこそ、栄養豊富に育つ。 
生物多様性が豊かな地域で作られた農作物が、消費者に評価されるようになれば、農家に活力が甦る。
そのような農家が増えれば農地の環境が良くなり自然の生態系が回復していくはずだ。

しかし、日本ではなかなか評価されていないように思う。
昨年(2010年)10月に愛知でわれたCOP10/MOP5で生物多様性にかかわる活動に関する「世界基準」が決定された。
国際的に重要な会議の決定であるにもかかわらず、報道での比重は低いように思える。
遺伝子組み換え技術は、生物多様性に重大な影響を与えると予想される。
しかし、日本での関心は低い。

以下、なかなか知ることが出来ない情報を、遺伝子組み換え食品いらないキャンペーン News Letter Vol.129 より抜粋する。


********** ここから **********

2003年から世界銀行が提唱して始まった国際合同研究は、GM作物に対して否定的な評価を下したが、そのことはあまり知られていない。
その研究とは、IAASTD(開発のための農業科学技術の国際的評価)と呼ばれるプロジェクトで、2008年に発表された報告書は、GM作物が世界の食糧増産に貢献しておらず、食べものの未来は小規模な農家が大きな役割を果たし続け、そこに投資すべきだと結論づけた。
IAASTDは、農業で最も友好な科学技術とは何かを総合的に判断するプロジェクトである。世界銀行が提案した理由は、これからどの分野に投資していったらよいかを判断するためで、これは同時に、今後どのような農業が主流となるべきかを判断するためのものである。プロジェクトは、国連食糧農業機関(FAO)、世界保健機関(WHO)などの協力で行われた。この種のものとしては最大規模の農業アセスメントである。
そこでのGM作物に対する評価は、きわめて否定的である。報告の概略をカンタベリー大学のジャック・A・ハイネマン教授が、きわめてわかりやすくまとめているので、紹介したい。
「1、GM作物が販売を開始して14年間、GM作物の収穫量が全体的、持続的または確実に増加したという証拠はない。
2、GM作物栽培農家の経費が持続的に減少した、または収入が持続的かつ確実に増加したという証拠はない。
3、農薬の使用量が持続的に減っているという証拠はない。事実、除草剤の種類によっては劇的に増加したものがあり、GM作物への特殊な散布方法により、伝統農法を行う農家の雑草防除に対する選択肢が狭められている。
4、GM作物のほとんどは、収穫量の増加を目的として作られたものではなく、特定の農薬または殺虫剤を売るために作られたものである。
5、世界の大多数の農家が求めるような作物が遺伝子操作によって生み出されたという証拠はない。
6、植物の遺伝資源を少数の巨大企業の知的財産権として無差別に強奪したことで種子業界が統合され、長期的な農作物の生物多様性と生物多様性が危機にさらされている。GM動物が現実に商品となった場合、同じ収縮作用が動物の遺伝資源についても起こることは間違いない。」
以上である。解決策としてアセスメントが提案していることは、下記の通りである。
「1、(有機農業などの)農業生態学的手法に投資することで、世界中の人々への持続可能な食糧供給に貢献できるという確固とした証拠がある。
2、伝統的な交配やマーカー遺伝子利用による育種などの実証済みの技術にいますぐ再投資すべきである。
3、知的所有権の枠組みを緊急に見直すべきである。生物由来物質が特許や特許に準じる方法で保護され続けるのであれば、知的財産の定義と、知的財産を開発する公的機関の鈍感さを変える必要がある。
4、農作物輸出大国は、食糧の安全保障と主権を国外でも推進する貿易援助方針を採用すべきである」
(天笠啓祐)
********** 抜粋ここまで **********

生物多様性が保たれた豊かな土壌で農作物を作る、そんな想いを抱き仲間と活動している。
少しずつ、理解のある消費者が増えているように感じている。
そんな中にいると、遺伝子組み換えは不要な技術だと断言できる。

日本は国策として遺伝子組み換えを推進したいようだが、生産者、消費者ともに抵抗する人が多いようだ。
そんな国民の反対を無視するかのように、新潟ではGMイネの栽培実験が行われた。
新潟遺伝子組み換えイネ裁判について(やすだせつこ.comより)
さらに、宮崎でGM綿の栽培実験が行われようとしている。

誰が得をして、誰が負担を負わされることになるのか。
いい加減にしてくれと言いたくなる。

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