ミネラル不足が叫ばれて久しい。
ミネラルが不足するとどうなるのか?わかっていないことが多い。
生体は様々な要因が関係しあって影響が出るため、ミネラル不足が原因となる影響を特定しにくいこともある。
私たちの毎日の食品中に含まれるミネラルが非常に少ないこと。
多くの食品に含まれる食品添加物が身体のミネラルを排出する作用があること。
こういった事実によって、ミネラル不足の人が増えていることは確かなことだ。
ミネラル不足の影響を調査し、対策に取り組んでいる例を新聞記事より紹介する。
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その食事 ビタミン、ミネラル十分?
調理法、調味料で違い「現代型栄養失調」に警鐘 民間団体調査
どんな食事が理想かと問えば、多くの人が「バランスの良さ」を挙げる。だが、見た目は同じ弁当や惣菜でも、素材や調味料、調理方法によって中身は違う。民間団体が行った二つの調査から、カロリーは足りていても、ビタミン、ミネラル不足のために、体が不調をきたす「現代型栄養失調」に陥りやすいという、現代の食卓の問題点が見えてきた。(佐藤弘)
「子どもらが元気になった理由はこれだったのか」
微量栄養素を分析した1枚のグラフを見た、長崎県佐世保市のマミー保育園の衣川順子園長は、その結果に驚きの声を上げた。
同園は、生ごみリサイクルで元気野菜をつくるNPO法人「大地といのちの会」の代表、吉田俊道さんの指導を受け、2006年春から自園の給食を、白米から三分づき、野菜を皮付きに変えた。それ以降、インフルエンザによる欠席者が激減した。
野菜の皮には、体の調子を整える微量栄養素が詰まっているが、「三食のうち一食でそこまで変わるか」という声もある。そこで吉田さんは今年5月、調理法と調味料でどう変化するかを調べた。
メニューは、ニンジンやサトイモなどの野菜と魚で作った煮物。材料、調理時間は同じにした上で▽皮付き野菜を煮干し、昆布でだしをとり、海水塩、きび砂糖、丸大豆しょうゆで味付けしてベジブロス(ニンジンのへたや玉ネギの皮を煮出した汁)で煮込むマミー方式▽皮をむいた野菜をうまみ調味料を使っただしの素、食塩、安価なしょうゆ、普通の砂糖、水で調理する一般的な調理法-で比較した。
給食などで使われる文部科学省「日本食品標準成分表」上の計算では、多少の違いはあっても栄養成分は同じはず。だが、亜鉛や葉酸など7種類のビタミン・ミネラルを分析すると約5倍の違いがあったカルシウムを筆頭に、マミー方式がすべて上回った。
「調べたのは微量要素のうちの一部。ほかの要素も調べれば、その差はさらに出るはず」と吉田さんは言う。
■1ヶ月でリスク
そもそも、ビタミンやミネラルは、なぜ、われわれの健康維持に必要なのか。
ヒトの体の中では生命活動の一環で、常に化学反応が起きている。例えばタンパク質は、胃液中のペプシンなど酵素の働きで分解されるが、このとき、補酵素として働くビタミン・ミネラルがないと、酵素はその役割を果たせない。
神経伝達物質としての働きもある。微量要素の欠乏・過剰によって脳が正常に働かず、いらいらやうつ病、免疫力低下などを引き起こすことは医学的にも証明されている。
福山平成大の鈴木雅子客員教授(病態栄養学)は「現代は、素材をまるごと食べる『一物全体食』から『部分食』に変わり、加工食品の摂取が増えたために、微量栄養素の欠乏が目立つ」と指摘する。
これに対し、厚生労働省は健康維持のため、5年ごとに、エネルギーや微量栄養素を含む34の栄養素について、日本人の食事摂取量を設定。統計的に見て、ほとんど(97~98%)の人が健康でいられるという「推奨量」、50%の人が健康を保ち、50%に健康被害が生じる確率があるという「推定平均必要量」など、過剰の害も含めて基準値を設け、栄養指導を行っている。
もちろん、個人差があり、必要な量は一定ではないし、噛み方など食べ方によっても変わる。一日単位で一喜一憂するレベルではないが、厚労省生活習慣病対策室は「推定平均必要量をおおむね1ヶ月下回れば、それだけ不足のリスクは高まる」と警告する。
■5成分が下回る
食事の時間節約のため、一日3食ともコンビニ食・持ち帰り弁当などどいう人も少なくない現代。本来は手づくり食が望ましいものの、厚労省は「食事バランスガイド」でも現実的な対策として、コンビニ食でもバランスのよい組み合わせができるとの理由で、買うなら幕の内弁当やサラダを選ぶように勧めている。
だが千切りキャベツ一つとっても、水に浸すだけで成分は著しく溶出するから、机上で計算された栄養価とは大きな開きが出る。さらに野菜は栽培方法や旬によって栄養価は違うし、品質保持のため加工食品に添加されるリン酸塩は他のミネラルと結びつきやすく、ただでさえ少ない微量栄養素の吸収率を下げる。
食品添加物や農薬などの調査報道を行う団体「食品と暮らしの安全」(さいたま市、小若順一代表)が行った実験がある。
同団体は売れ筋のコンビニ弁当にサラダやヨーグルトを付けるなどした”模範的”な3食を購入。その中に含まれるカルシウム、鉄、亜鉛など7種類のミネラルを調査した。するとカロリーは足りていたが、推定平均必要量が設定されているミネラルはすべて必要量を下回っていた。
「一つのミネラル欠乏で、半分以上の人が病気になるのに、五つも重なるとどなるのか。こんな食事が続けば、いずれ多くの日本人が病気になるのは必至」と、小若代表は警告する。
むろん、小若さんらの実験は、あくまでこうした食べ物を常食した場合のケース。1度食べたからといって即座に健康に影響が及ぶわけではない。ただ、見た目の栄養バランスに安心していると、微量栄養素の欠乏によって知らないうちに体が壊れていた、という危険性は常に付きまとう。
「だからサプリメント(栄養補助食品)で補う」という考え方もある。だが、微量ミネラルは許容範囲が狭い。医師の処方なしにやみくもに使うと、今度は過剰の害が怖い。
「基本は、できるだけ未精製で、加工度の低い食べ物をとること。それしかない」。白石淳・元福岡女子大準教授(食品学)は、そう話している。
西日本新聞 2010年(平成22年)9月5日
>>記事の切り抜きPDF
>>関連記事2011年2月11日読売新聞夕刊
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ミネラルをテーマに食品と健康の問題を考えると、今までばらばらだったピースがはまってくるように感じる。
植物のビタミン生成にもミネラルは重要な働きをする。多くの動物は植物からビタミンを補給する。
ということは、農環境のミネラル不足は、野菜・穀物などの農作物だけでなく畜産物にも影響がでることになる。
1、素材そのもののビタミン、ミネラルが減っていること
2、食品を加工することによってビタミン、ミネラルが減ること
3、食品添加物によって食べたビタミン、ミネラルが排出されること
こうしてビタミン不足が加速していくのだろう。
さらなる調査と研究が待たれる。
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